前の記事から2年…長くお休みをしましたが、徐々に再開。
最近話題になりました、スペースワンの「カイロス」ロケットで思ったのですが、最近、流行り?の小型ロケット事業って儲かるんかいな?とふと思いまして、少し考察してみました。
今、世界を見渡して、ロケットといえば、
アメリカのFalcon9(SpaceX),Valcan(ULA)
EUのAriane5
インドのLVM3
がありますが、これらはすべて大型ロケットに分類され、例えばスターリンク衛星なんかが飛んでいる低軌道であれば十数~数十トンの打ち上げ能力を持ちます。
これまでは高価で機能をてんこ盛りにした大型衛星が主流でしたが、時代も変わって小型衛星を大量に打ち上げるコンステレーションが流行ってきました。
また、小規模な実験、実証、教育目的での衛星なども出てきており、小さい衛星を頻度良く、自由な時期に打ち上げたいという需要が出てきました。
政府の大規模プロジェクトでなくても民間で衛星開発ができるようになってきたということです。
小型なので短期間で製造でき、打ち上げ需要も多くなってきました。
この需要から生まれたのが「小型ロケット」というわけです(たぶん。)
従来の大型ロケットではダメなの?という問いには、
(1)高い。
⇒日本の主力ロケットは100-120億と言われ価格が高い。安いといわれてるfalcon9も100億(円安のせい。1$100円なら70億)とかです。
⇒だったら大量に乗せればいいじゃん!ということですが、限度があります。重量だけなら100kgの衛星を100個も載せれる!というわけですが、各種バラバラの衛星だったら体積的に100機も載せるのは不可能です。となると打ち上げ能力が過剰になってしまいます。
(2)打ち上げ時期のコントロールが効かない
⇒Falcon9のサービスやH2Aでも余剰能力から「相乗り」ができることもありますが、あくまでも主衛星(大型)の打ち上げ時期になります。
まあ、こんな感じで大型衛星は打ち上げ能力が大きいことから、小型衛星にとっては非常に乗せづらいものとなります。(乗せ方にもよりますがスターリンクは別ですが)
ですので、小型衛星専用のロケットを作ってあげれば、小型衛星メーカは助かるわけです。自分が主衛星になりますから。自分の好きな時期=最短で打ち上げられる=サービスをすぐに提供できる。さらに小型ロケットであれば安い。
この市場環境の変化から、民間の小型ロケット事業者がいっぱい出てきたわけです。
長くなってしまったので・・・続く。