前回の記事で半導体企業のことを調べてみます~と言っていましたが、
自分なりに少し調べてみました。
今日は会社の規模比較です。
自分も名前は知っているものの、会社の規模はよく知りません。
TIデカい!アナデバもでかい!じゃないか?っていういい加減なイメージのみです。
まず、半導体とはその名の通り半分[導体]、半分[絶縁体]みたいな電子部品になります。
ものすごくざっくりいうと電気を流したり、止めたりできる素子です。
今日、あらゆる電子機器にはなくてはならないものです。
上記に関わる半導体関連企業なんですが、
・半導体を設計・製造する企業、
・設計のみの企業、製造のみの企業
・半導体製造装置を設計・製造する企業
・半導体製品の検査装置設計・製造企業など。。。多岐にわたりますので、
半導体製造装置や検査装置関係も熱いのですが、今回は半導体製品そのものに限定します。
次に、半導体製品を「作る」企業というのは3つに区分けされているそうです。
①IDM(Integrated Device Manufacturer):垂直統合型デバイスメーカ
半導体産業において、自社で全工程(設計・製造・組み立て・検査・販売)を一貫して行える設備を有しているメーカということです。by Wiki
歴史が古い会社はIDMがほとんどですね。IntelやTIがあてはまります。日本はIDMが多いですがルネサス、TDK、ロームなどですか。
②ファブレス(fabless):
その名の通りfab(fabrication facility、つまり「工場」)を持たない会社のこと。工場を所有せずに製造業としての活動を行う企業を指す造語およびビジネスモデルです。by Wiki
今では一般的になってきました。半導体ならず多くの業種で採用されていると思います。Qualcomm、NVIDA、AMD、Xilinxとかがファブレスです。
③ファウンドリ(foundry):
半導体産業において、実際に半導体デバイス(半導体チップ)を生産する工場のことを指す。ファブ (fab) と呼ばれることもある。
またファウンドリ・サービスという半導体製造のみを専門に行うビジネスモデルのことを指す場合もある。by Wiki
みんな大好きTSMCとかUMC,GLOBAL FOUNDRIESとかです。
この中で今回は①のIDMに限定します。
最後に半導体の種類もデジタル・アナログと細かく言えばさらに細分化できますが、
今回はアナログ半導体設計・製造メーカに絞ります。
ということで、まとめると
「アナログ半導体部品を設計・製造するIDMを比較」するコーナとなります。
この中からメーカを選定しますが、なじみがある大手と注目の銘柄を
比較していきたいと思います。(独断と偏見と気分で決めましたww)
ティッカーシンボルと合わせて以下にします。
$TXN:テキサス・インスツルメンツ(アメリカ)
$NXPI:NXPセミコンダクタ(オランダ)
$STM:STマイクロ(スイス)
$ADI:アナログ・デバイセズ(アメリカ)
$ON:ONセミコンダクタ(アメリカ)
$SWKS:スカイワークス・ソリューションズ(アメリカ)
$QRVO:コルボ(アメリカ)
$POWI:パワーインテグレーションズ(アメリカ)
日本代表として
ルネサス・エレクトロにクス、TDK、ロームも比較対象にしたいとおもいます。
日本企業はアナログ半導体以外も多く手掛けているため、
ちょっとくらべていいか迷いましが、会社の規模比較をするときに
知っている会社のイメージは重要です。
それでは、売上高と従業員数をグラフにしてみます。
売上高については過去5年間の平均と従業員数(2019年のみ)を記載しました。
$TXNとTDKは売上高1兆円超え企業だったんですね。(知らんかったw)
従業員数で見てみるとTDKは10万人超え企業でめちゃくちゃデカいです。
一方$TXNは3万人弱と規模でいうと$NXPIや$ONと同じくらいです。
海外勢で一番大きいのは$STMですね。4万人くらい。
$POWIはまだ700人程度で売上も400億円くらいで規模はとても小さいです。
企業の規模感がだいぶ見えてきました。
他にグラフからわかるのは、生産効率です。$TXNは3万人で1.5兆円の売上を出しているのに対しTDKは10万人で1.3兆円くらいです。どっちが生産性がいいかって話です。日本企業の中ではルネサスがそこそこ良さそうです。
まだ図1ではぱっとわかりにくいので、売上高÷従業員数をしてみます。売上高は5年平均で従業員は2019年のものなので、超いい加減は労働生産性のグラフと思ってください。超概算です。
これで少しわかりやすくなりました。
従業員1人当たりがどれだけ売上を出せているか?というグラフになりました。
ここでは$POWIがぶっちぎりですね。一人当たり約6000万円の売上が出せています。$TXNも一人当たり5000万でとても高いです。日本ではルネサスが約3500万で5番手くらいに入っていますね。
規模が一番大きなTDKは最下位と厳しい結果に。
規模が大きいと利益を生み出さない管理部門の規模が大きくなって、一人当たりの売上高は減ってしまうのかも!?しれません。
ここから、$TXN,$SWKS,$QRVO,$POWI,ルネサスあたりは生産効率が良さそうな企業であることがわかりました。
ということで今回わかったのは、
・$TXNは、3万人で1.5兆円をたたき出す労働生産性の良い大手企業。
($SWKS,$QRVO,ルネサスもどちらかというとここに入る。)
・$POWIは、企業規模は小さいが、労働生産性がとても良い中小企業。
・$ON,TDKは労働生産性が低い。(人数の割に売り上げが出ていない。)
次回は利益に対して分析を進めてみます。売上があっても利益になってなければ意味ないですからね。最終的には株価との比較もしてみたいですね。
今のところ$TXN,$SWKS,$QRVO,$POWI,ルネサスは少し期待できそうですね。
ド素人の分析で超いい加減なので、本当に参考程度にしてくださいね。
こういう企業分析も面白いですね。ツイッタで上記の概要をつぶやきましたが、
思ったよりもインプレッションがよかったです。
米国株はみんな興味あるんんだね~とうのを実感しました。
↓この本わかりやすくて大活躍でした。
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